第22回全国修学旅行研究大会 開催報告(速報)
 
 平成17年11月12日(土)、お台場の日本科学未来館(東京・江東区)にて、財団法人全国修学旅行研究協会主催(文部科学省ほか後援)による『第22回全国修学旅行研究大会』を開催いたしました。「修学旅行における『学び』の創造」をメインテーマとして、協会から「危機管理」についての報告提案、学校及び受け入れ側による実践発表のほか、識者による「学びを中核とした修学旅行の創造」をテーマとしたシンポジウムなど、修学旅行の現状及び将来への展望を目的とした意義ある内容の大会となりました。なお、本大会には約150名の教育、旅行関係者が参加しました。
 
   
 

主題:修学旅行における『学び』の創造

日時:平成17年11月12日(土) 13:00〜16:30
会場:日本科学未来館(7F・みらいCANホール)

主催:財団法人全国修学旅行研究協会
後援:文部科学省/東京都教育委員会/全国高等学校長協会/全日本中学校長会/全国連合小学校長会/日本私立中学高等学校連合会/全国都道府県教育長協議会
協賛:財団法人都市農山漁村交流活性化機構/近畿日本ツーリスト株式会社/近畿日本ツーリスト協定旅館ホテル連盟/株式会社観光経済新聞社/株式会社日本教育新聞社/株式会社トラベルジャーナル

 

 
主催者あいさつ (財団法人全国修学旅行研究協会・理事長:中西 朗)
     
『全国大会の東京開催が3回目となりました。今回のテーマは、15年度の「旅の原点を探る」、16年度の「修学旅行における自己発見」を受けて、「学びを中核とした修学旅行の創造」といたしました。
各学校では、特色を生かした教育活動の一環として、学校独自の創意工夫された修学旅行を実施しておられます。そのために、教育課程上の位置づけを明確にし、「学びを中核とした修学旅行」の展開がなされています。
その実践の根底となる考えとして、人間にとって「旅」とはどのような意義をもつものだろうか、その「旅」によって、どのような自己の変容が生まれるのだろうかについて協議を重ねてきました。そして今回、修学旅行をより一層意義のある活動とするために、「質の高い感動」「出会いの喜び」を通して「人としての生き方」を学ぶことに焦点を当てて、修学旅行が人間としての成長に関わっていく姿を探りたいと思います。・・・(略)』(『研究大会プログラム』より抜粋)
 
1.「修学旅行における危機管理について」(財団法人全国修学旅行研究協会理事・調査研究部長:久保行正)
     
@修学旅行計画
情報収集/学校目標/ゆとりのある計画/生徒自身の計画への参画
A危機管理対策
危機管理マニュアルの作成/連絡体制(緊急連絡網ほか)
B事前提案
共通理解と指導/目的意識/危機管理対策の指導と理解/事故回避能力/集団行動
C補償問題
旅行特別補償保険/国内旅行傷害保険/旅行参加者保険/学校保険/修学旅行変更保険
D修学旅行の構成者
学校、保護者、教育委員会ほか関係機関との協力、連携について
☆全修協の願い
 
2.実践発表
(1)修学旅行実施事例
(千葉県我孫子市立湖北台中学校校長:高山利三郎氏)
     
・学校紹介
・なぜ体験活動を重視するか
・本校の体験活動体系
 生徒の主体性を引き出す/生徒の個性を伸ばし、将来の生き方を考えさせる/他と強調し思いやる心を育てる
・一年生の体験活動
 郷土学習/東京探索
・二年生の体験活動
 林間学校/古都学習/職場体験学習
・三年間の集大成としての修学旅行
 事前学習〜修学旅行〜事後学習 
ほか
 
(2)受け入れ側実践発表(滋賀県大津市びわ湖畔「八景館」代表取締役社長:岸本 登氏)
     
<プロフィール>
滋賀県出身。龍谷大学卒。びわ湖ツーリストホテルを経て八景館に。独特のアイデアで宿泊企画を開発する傍ら、滋賀県全域の教育旅行誘致に努力を傾ける。社団法人大津青年会議所理事長、大津市ゴミ減量と資源再利用推進会議副会長、大津氏PTA連合会副会長等を歴任し、地域の振興発展に尽力。現在、社団法人びわこビジターズビューロー常任理事・教育旅行部会部会長。
 
3.シンポジウム
     
テーマ「学びを中核とした修学旅行の創造」
コーディネーター:
新井郁男氏(放送大学教授・埼玉学習センター所長、上越教育大学名誉教授)
パネリスト:
吉田 章氏(筑波大学大学院人間総合科学研究科教授)
後藤 太氏(全日本空輸株式会社 東京支店法人販売部文化交流担当部長)
高山利三郎氏(千葉県我孫子市立湖北台中学校校長)
石塚浩哉氏(近畿日本ツーリスト株式会社 第1教育旅行支店次長)

多くの皆様のご参加をいただき、誠にありがとうございました。
来年度の第23回大会もよろしくお願いいたします。

 
(※なお、開催内容の詳細報告は、近日中に当ウェブサイトに掲載いたします。)